特徴

アレルギー性鼻炎の一種であり、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれる。花粉がアレルゲンであるため、花粉の飛ぶ季節だけ症状が現れます。主なアレルゲンは、スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなどです。
喘息・アトピー性皮膚炎と並び、日本国内において花粉症の人口は1000万人以上に上り、もはや国民病とも言われています。

原因は食生活や住環境の変化により、アレルギー体質の人が増加していることや、大気汚染など様々な要因が考えられています。

 

治療法

方法 メリット・デメリット
薬物療法
(初期療法・導入療法)
ステロイド、抗ヒスタミン薬
(内服薬、点鼻薬、点眼薬)
症状や仕事・生活環境に応じて処方。即効性があり、効果的に症状を緩和。人によって副作用がある。根本治療にはならない。
免疫療法 アレルギーエキスの皮下注射
アレルギーエキスの舌下(シダトレン)
根本治療が可能な唯一の方法。治療には長期的な通院が必要。まれにショック状態などの副作用の可能性がある。
外科的療法 レーザー手術
下鼻甲介切除術
即効性があり、効果が高い。レーザー手術は日帰り手術が可能。
ただし、必ず再発する。また、一時的に症状が悪化。

 

①初期療法

花粉飛散前からお薬を飲み始めることで「症状の発症を遅らせ」「症状の具合を軽くする」ことが狙いです。
飛散開始予測日からの服用が理想的です。(但し、症状の重い方は飛散開始の1~2週間前を推奨) 鼻アレルギー診療ガイドラインに従って、当院は診療しております。

 

②導入療法

花粉症の治療を受けている患者様の大半は「導入療法」です。
初期療法を受けずに症状がひどくなってしまった場合や、花粉の飛散の本格化により初期療法で使っていたお薬だけでは抑えることができなくなった場合があります。その際に症状が強くなってからの「導入療法」を行い、薬を追加したり、変更したりすることで症状を軽くしています。

また、初期療法や導入療法により良くなった症状を維持する「維持療法」も行っております。
花粉飛散中は原則として薬の服用継続を当院はおすすめしております。

 

③免疫療法

免疫療法は体質の改善を行うことで花粉症を直します。
上記に記した2種類の薬物療法とは異なり、花粉症を治すことができる唯一の治療法です。

花粉症は自然治癒(治療せずに治ってしまうこと)がほとんどない病気ですので、当院では花粉症で本気で悩んでおられる方にはおすすめしている治療法です。

当院の免疫療法は東京慈恵医科大学からも減感作療法(免疫療法)を実施している医療機関として認定されております。(http://www.tky.3web.ne.jp/~imaitoru/IT.html

 

④外科的治療法(レーザー手術など)

薬物療法や免疫療法を一定期間継続したにもかかわらず、重症で頑固な鼻づまりがある場合に、考えなければならない治療法は外科的療法です。レーザーで鼻の粘膜を焼く手術(下鼻甲介粘膜焼灼術)や腫れた鼻の粘膜をハサミで切り取る手術(下鼻甲介切除術)等があります。鼻症状は軽くなりますが、アレルギーを根本的に治す治療法ではありません。また、症状は1年位で再発することを十分に理解して下さい。当院では施行していないので提携病院を紹介しています。

当院では2種類の免疫療法を実施しております。

  1. 皮下免疫療法
  2. 舌下免疫療法

尚、治療には定期的な通院が必要になります。
治療期間は長いものの、一番体にやさしく、治療効果がお薬の場合よりも大きく、また花粉アレルギーを治すことが期待できる点が特徴です。
また基本的には副作用のない治療法で、妊娠中にも胎児に悪影響のない治療法とされています。

花粉症に苦しむ皆さんへのお力になりたいと、院長自ら専門分野として20年以上研究を進めています。